相続税対策について

皆さんこんにちは。 今日は相続税対策で、税理士として知っておいていただきたいことを完結にお伝えします。 家族信託、NHKの放送効果もあり、相続税対策として注目されております。 積極的な司法書士先生の事務所が、主にビルオーナーや地主階級の分野で 提案、受任しておられると聞いています。 税務、税理士としては、最終的に税負担がどうなのか、上がったのか、下がったのか、 責任があります。 税務署に否認されるかされないかも税理士の責任になります。 家族信託はたいへん新しい取り組みで、いろいろな部分に判例がありません。 税理士から見ますと、税務リスクを判断できる根拠がまだ十分ではありません。 従いまして、私共の事務所では、おすすめすることは限定的です。 家族信託そのものは相続税対策とは異なり、財産管理の手法であり、 相続財産の相続のコントロール方法と理解しています。 似たような位置づけのものとして、一般社団法人などの活用もありますが、 こうした新規性の手法は、よく節税封じの改正もあり、 せっかく取り組んでも税制改正で無効になることも多く、 多岐にわたる税務リスクをすべて安全にするには、 相当な費用をかけて、専門性の高い事務所を使って 行わざるを得ず、それができる富裕層は限られると思います。 そうした新規性のことを行わなくても、 従来からある手法で、3億円程度の相続財産であれば、 一定の相続税対策。相続対策はできるものです。 ぜひ、「家族信託」「一般社団」などの目新しい言葉に惑わされず、 もちろんそうしたことがワークするような前提の場合もあるでしょうが、 不動産を使う、保険を使う、生前贈与を使う、そうしたことで 対策は十分にできる、とご理解ください。 専門的に推進している先生方の話を聞いても、やはりいろいろな部分が 空白があり、断定的に特定の手法を進めてくださる方も、いません。 第一人者的な先生にお聞きしてもそうなのですから、 それほど難しく、リスクをコントロールし切ることは難しいと思います。 ぜひ、相続税対策は時間があるにこしたことはないので、 早めにご相談いただきたいと思います。 (了)
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